地域国際化におけるSDGsの取組み

2023年度 グローカル化のためのSDGs勉強会

岐阜大学グローカル推進機構・地域国際化推進部門では、大学が持つ国際的な人・情報・ネットワークを皆様にご活用いただき、岐阜県および東海地域の「グローカル化」の推進を目指しています。ここでいう「グローカル化」とは、海外の地域と、岐阜県・東海地域の産官学の連携をとおして、持続的な社会を創生することです。

この勉強会は、ジョイント・ディグリーを共同実施するインド工科大学グワハティ校およびマレーシア国民大学が所在する北東インドやマレーシアと、事業展開などの連携をする際に大切なSDGs(持続可能な開発目標)の項目について、学内外の専門家(大学、研究所、シンクタンク、企業など)を講師として招き、本学の学生、教員が地域の皆様と共に学び、議論する場として開催します。

開催日、講師、勉強会テーマは下記「日程表」のとおり予定しており、Zoom Webinarにて実施いたします。ぜひ、多数の皆様の参加をお待ちしております。

2023年度グローカル化のためのSDGs勉強会ちらし

開 催 日内   容
2023年5月25日(木) ※Webinarでの登録が必要です。
https://zoom.us/webinar/register/WN_jVy0Q_LnRRCBPYHCtuBADA
テーマ「農地の温暖化ガス問題とその対策とは?」
講師 名古屋大学生命農学研究科 教授 村瀬 潤 氏
要旨:気候システムの温暖化についてはもはや疑う余地はなく、産業革命以後の人間活動の寄与が大きいことも今や明白である。温暖化とそれがもたらす気候変動は農業活動に深刻な影響をもたらすことが懸念される一方で、農業活動は温室効果ガス(CO2, CH4, N2O)の発生源ともなっている。CO2の放出が土壌有機物の損失に起因する農地共通の問題であるのに対し、CH4の主たる発生源は水田稲作、その他の農地はN2Oの主たる発生源である。この違いはそれぞれの土壌環境における微生物活動の特徴を反映しており、農地からの温室効果ガスの発生を抑制するためには、その微生物学的特性を理解した上で、作物生産とのバランスを考慮しつつ適切な対策を取ることが求められる。ここでは、CH4およびN2Oの生成、分解に関わる微生物の特徴を概観するとともに、これらの温室効果ガスの農地からの発生抑制に資する対策について紹介する。
プログラム
<司会>グローカル推進機構 地域国際化推進部門長 海老原 章郎
<プロローグ講演>「①ディープテック、②全ての自動車はEVとなるのか?」
    グローカル推進機構 地域国際化推進部門 副部門長 三輪 真一
<講演>「農地の温暖化ガス問題とその対策とは?」
    名古屋大学生命農学研究科 教授 村瀬 潤 氏
<ディスカッション>
・パネリスト:グローカル推進機構 特任教授 三輪 真一/
       グローカル推進機構 客員教授 柴田 大輔/
       名古屋大学生命農学研究科 教授 村瀬 潤 氏
・ファシリテーター:グローカル推進機構 教授 海老原 章郎
2023年6月23日(金) ※Webinarでの登録が必要です。
https://zoom.us/webinar/register/WN_DMYdubOuRve_z0r2BpjWpw
テーマ「ライフサイクルアセスメントによる木材の温室効果ガス排出量、炭素貯蔵量の評価」
講師 三重大学生物資源学研究科 准教授 渕上 佑樹 氏
要旨:森林から生産される木材は、日本国内に豊富に存在し、化石資源と比較してはるかに短い期間で再生が可能な資源です。また、建築資材として使用すれば、鉄やアルミなどの他の建築資材と比べて少ない消費エネルギーで製造することができる省エネ型の材料でもあります。さらには、木材は炭素を貯蔵する機能もあります。このように、木材の利用はカーボンニュートラルな社会の実現に大きく貢献するものです。私からは、日本における国産材の利用促進、特に建築物の木造・木質化がカーボンニュートラルの達成に対してどのように貢献するかを、具体的に紹介します。
プログラム
<司会>グローカル推進機構 地域国際化推進部門長 海老原 章郎
<プロローグ講演>「e-fuel 合成燃料」
    グローカル推進機構 地域国際化推進部門 副部門長 三輪 真一
<講演>「ライフサイクルアセスメントによる木材の温室効果ガス排出量、炭素貯蔵量の評価」
    三重大学生物資源学研究科 准教授 渕上 佑樹 氏
<ディスカッション>
・パネリスト:グローカル推進機構 特任教授 三輪 真一/
       グローカル推進機構 客員教授 柴田 大輔/
       三重大学生物資源学研究科 准教授 渕上 佑樹 氏
・ファシリテーター:グローカル推進機構 教授 海老原 章郎
2023年7月28日(金) ※Webinarでの登録が必要です。
https://zoom.us/webinar/register/WN_R9n8jwT2Qhuk-ItBeMsFgA
テーマ「健康長寿社会実現を目指したグローカル展開」
講師 岐阜大学工学部 教授 竹森 洋
要旨:絶滅危惧種の保護が議論され岐阜の地も例外ではない。我々は、多様な生物活性を示すカウレン酸に着目し研究を進めており、岐阜市が絶滅危惧植物としてリストしているヌマダイコンに大量に含有されていることを確認した。そこで、岐阜市、農業生産法人、農家さんと協業でヌマダイコンの資源保護を兼ねた実用化研究を開始し資源保護を達成した。この取り組みはインドネシアにも波及し、抗炎症のど飴として実用化した。さらに、インドネシアではエクソソームと呼ばれる細胞外小胞(EV)の研究でコンソーシアムを形成し、植物エクソソームへと研究を発展させている。我々も、牛乳・発酵食品・藻類含有EVの応用を目指して、岐阜市・関市・大垣市・高山市の企業さんと食品含有EVの規格化を進めている。今回は、植物栽培からエクソソーム研究まで、岐阜とインドネシアの連携と藻類研究の新たな試みを紹介する。
プログラム
<司会>グローカル推進機構 地域国際化推進部門長 海老原 章郎
<プロローグ講演>「半導体」
    グローカル推進機構 地域国際化推進部門 副部門長 三輪 真一
<講演>「健康長寿社会実現を目指したグローカル展開」
    岐阜大学工学部 教授 竹森 洋
<ディスカッション>
・パネリスト:グローカル推進機構 特任教授 三輪 真一/
       グローカル推進機構 客員教授 柴田 大輔/
       岐阜大学工学部 教授 竹森 洋
・ファシリテーター:グローカル推進機構 教授 海老原 章郎
2023年9月22日(金) ※Webinarでの登録が必要です。
https://zoom.us/webinar/register/WN_XZxjM3AsTlucVtuENTEQzA
テーマ「バイオマスエネルギーを活用した先端的ハウス栽培と高付加価値農産物の生産」
講師 辻製油株式会社 代表取締役会長
   うれし野アグリ株式会社 代表取締役社長 辻 保彦 氏
要旨:地域にある未利用資源を活用した産業の構築と商品開発を行ってきました。特に地域で発生する間伐材や建築廃材などの木質燃料を使ったボイラーで植物油製造工場を稼働、その工場の使用済蒸気から排出する大量の熱水で高機能ハウス栽培を行うことにより無駄のないエネルギー利用を目指しています。更にバイオマス燃料になる前のヒノキチップからヒノキ精油を抽出して香料原料を生産、又柚子や生姜の搾汁残渣から柑橘精油や生姜精油の抽出と商品開発について紹介します 。
 また、過疎化が進んでいる地域の産業活性化にも取り組んでいます。その一例として東紀州の余剰柑橘の加工や耕作放棄地を活用したベビーリーフなどの栽培をしています。伊勢志摩地域では温暖化に伴ってアロエの栽培が適地となり、栽培と商品化に取り組んでいます。
 地方には未だ多くの未利用資源が埋もれており、人・技術の発展についても紹介します。
プログラム
<司会>グローカル推進機構 地域国際化推進部門長 海老原 章郎
<プロローグ講演>「半導体デバイスの製造工程」
    グローカル推進機構 地域国際化推進部門 副部門長 三輪 真一
<講演>「バイオマスエネルギーを活用した先端的ハウス栽培と高付加価値農産物の生産」
    辻製油株式会社 代表取締役会長
    うれし野アグリ株式会社 代表取締役社長 辻 保彦 氏
<ディスカッション>
・パネリスト:グローカル推進機構 特任教授 三輪 真一/
       グローカル推進機構 客員教授 柴田 大輔/
       辻製油株式会社 代表取締役会長
       うれし野アグリ株式会社 代表取締役社長 辻 保彦 氏
・ファシリテーター:グローカル推進機構 教授 海老原 章郎
2023年10月27日(金) ※Webinarでの登録が必要です。
https://zoom.us/webinar/register/WN_vrZqEyeZTjyXHryCh1mSKQ
テーマ「海上輸送業者からみたバイオマス燃料の現状と、竹をはじめとした新燃料導入の課題」
講師 愛知海運株式会社 事業戦略室課長 鈴木 英司 氏
要旨:バイオマス燃料の輸送サービス「AIL」は本稼働から4年以上が経過していますが、この期間にコロナ禍やウクライナ紛争など、燃料供給に重大な影響を与える出来事が発生しています。具体的には、燃料価格の上昇、傭船の高騰、円安などの要因により、発電所にとって当初の計画を大幅に上回るコスト増加が発生し、収益に大きな悪影響を及ぼしています。しかし、2025年頃まで新しいバイオマス発電所の建設が予定されており、燃料の環境認証問題も存在する中で、国内外ともに燃料の確保が困難になる可能性が高まっています。
 このような状況において、各企業は傍観せず、新しい燃料供給方法の研究に取り組んでいます。今年3月に岐阜大学と訪問したインド工科大学での竹の利用に関する発表内容などを今回紹介いたします。
プログラム
<司会>グローカル推進機構 地域国際化推進部門長 海老原 章郎
<プロローグ講演>「全固体電池とは」
    グローカル推進機構 地域国際化推進部門 副部門長 三輪 真一
<講演>「海上輸送業者からみたバイオマス燃料の現状と、竹をはじめとした新燃料導入の課題」
    愛知海運株式会社 事業戦略室課長 鈴木 英司 氏
<ディスカッション>
・パネリスト:グローカル推進機構 特任教授 三輪 真一/
       グローカル推進機構 客員教授 柴田 大輔/
       愛知海運株式会社 事業戦略室課長 鈴木 英司 氏
・ファシリテーター:グローカル推進機構 教授 海老原 章郎
2023年11月24日(金) ※Webinarでの登録が必要です。
https://zoom.us/webinar/register/WN_jK1ZYd9wQ0Kv3rghDfDWGQ
テーマ「持続可能な電力・エネルギーシステムの実現に向けて」
講師 岐阜大学工学部 准教授 高野 浩貴
要旨:再生可能エネルギーを利用した発電システムの導入拡大、新たな発電・電力貯蔵技術の開発など、持続可能な電力・エネルギーの供給体制の確立に向けて、様々な取り組みが精力的に推進されています。一方、その受け皿となる電力システムでは、自然災害の激甚化といった状況の変化に加え、各種電気設備の高経年化、電気保安人材の高齢化・後継者確保の困難化など、様々な問題が深刻化しています。
 当研究室では、再生可能エネルギーとの調和を目指した電力・エネルギーシステムに関する研究も行っていますが、今回は少し視点を変えて、各種設備の高経年化、電気保安人材の不足といった問題に焦点を当て、電力システムの持続的な運用に資することを目指す研究の一例をご紹介します。
プログラム
<司会>グローカル推進機構 地域国際化推進部門長 海老原 章郎
<プロローグ講演>「インド経済」グローカル化パートナー期待の大きなインドを知ろう
    グローカル推進機構 地域国際化推進部門 副部門長 三輪 真一
<講演>「持続可能な電力・エネルギーシステムの実現に向けて」
    岐阜大学工学部 准教授 高野 浩貴
<ディスカッション>
・パネリスト:グローカル推進機構 特任教授 三輪 真一/
       グローカル推進機構 客員教授 柴田 大輔/
       岐阜大学工学部 准教授 高野 浩貴
・ファシリテーター:グローカル推進機構 教授 海老原 章郎
2023年12月22日(金)

※Webinarでの登録が必要です。
https://zoom.us/webinar/register/WN_V3DpS7csSFKG9mKqj4KL_g
テーマ「食品生産・生態系保全を強化するGX技術の必要性」
講師 東京大学未来ビジョン研究センター 特任准教授 小原 聡 氏

テーマ「プラネタリーヘルスの視点からみた食料問題」
講師 グローカル推進機構 客員教授 柴田 大輔
   *当初予定しておりました講師 東京大学未来ビジョン研究センター 小原 聡 特任准教授に
    代わり、本学 柴田 大輔 客員教授にお願いします。
要旨:人類活動が地球環境に大きな影響を与えており、温室効果ガスの排出による地球温暖化とそれに伴う気候変動ばかりでなく、生物多様性の喪失や窒素・リン酸肥料による海洋汚染、農薬などによる土壌汚染などは、地球の限界を超えている。これらの多くは農業に関わっており、従来の食料生産の方法を変えるべき時代に入っている。プラネタリーヘルスとは、持続可能な環境・食料システムとヒトの健康を両立させるというコンセプトであり、その背景を含めて紹介する。

プログラム
<司会>グローカル推進機構 地域国際化推進部門長 海老原 章郎
<プロローグ講演>「日本のSDGsの進捗状況」国連が目指し、加盟各国が進めているSDGs
    グローカル推進機構 地域国際化推進部門 副部門長 三輪 真一
<講演>「プラネタリーヘルスの視点からみた食料問題」
    グローカル推進機構 客員教授 柴田 大輔
<ディスカッション>
・パネリスト:グローカル推進機構 特任教授 三輪 真一/
       グローカル推進機構 客員教授 柴田 大輔
・ファシリテーター:グローカル推進機構 教授 海老原 章郎

2024年1月26日(金) ※Webinarでの登録が必要です。
https://zoom.us/webinar/register/WN_aJ0o-ZICSHeWmXKJfZzDow
テーマ「食卓からひろがる多文化共生」
講師 株式会社フードピクト 代表取締役 菊池 信孝 氏
要旨:食事には、生きる上で必要な栄養を摂取すると同時に、人を幸せにする力がある。誰かと一緒に食卓を囲めば会話は弾み、同じ時間や感情を共有できる。もちろんそれは日本人だけにとっての魅力とは限らない。
 外国人観光客の訪日目的では「日本の食事」が一位を占めるなか、宗教による食禁忌や、ヴィーガンやベジタリアン、食物アレルギーがある人も増加している。すべての人が安心して一緒に食事を楽しめる環境を整える、フードピクト(食材表示の絵文字)の取り組みについて紹介する。
プログラム
<司会>グローカル推進機構 地域国際化推進部門長 海老原 章郎
<プロローグ講演>「岐阜大学が目指すグローカル化」
    グローカル推進機構 機構長 小山 博之
<講演>「食卓からひろがる多文化共生」
    株式会社フードピクト 代表取締役 菊池 信孝 氏
<ディスカッション>
・パネリスト:グローカル推進機構 機構長 小山 博之/
       グローカル推進機構 客員教授 柴田 大輔/
       株式会社フードピクト 代表取締役 菊池 信孝 氏
・ファシリテーター:グローカル推進機構 教授 海老原 章郎
2024年2月16日(金)

※Webinarでの登録が必要です。
https://zoom.us/webinar/register/WN_DnZePZgeTGSdOXqvr3TwEQ
テーマ「グローカル化のためのSDGsとは(令和5年度のまとめ)」
講師 岐阜大学グローカル推進機構 地域国際化推進部門
    海老原 章郎 部門長 ・ 三輪 真一 特任教授 ・ 柴田 大輔 客員教授
   岐阜大学 日本語・日本文化教育センター
    松尾 憲暁 助教
プログラム
<司会>グローカル推進機構 地域国際化推進部門長 海老原 章郎
<講演1>「R5年度の総括:第1, 3, 4, 7回」
    グローカル推進機構 客員教授 柴田 大輔
<講演2>「R5年度の総括:第2, 5, 6回」
    グローカル推進機構 特任教授 三輪 真一
<講演3>「R5年度の総括:第8回」
    日本語・日本文化教育センター 助教 松尾 憲暁
<ディスカッション>
・パネリスト:グローカル推進機構 特任教授 三輪 真一/
       グローカル推進機構 客員教授 柴田 大輔/
       日本語・日本文化教育センター 助教 松尾 憲暁
・ファシリテーター:グローカル推進機構 教授 海老原 章郎

※実施時間は、いずれも15:00~16:00です。
※参加費は無料です。

2022年度グローカル化のためのSDGs勉強会日程表

2021年度後期学期グローカル化のためのSDGs勉強会日程表

2021年度前期学期グローカル化のためのSDGs勉強会日程表

2020年度グローカル化のためのSDGs勉強会日程表

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